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〜2025年11月26日 配信号〜
『侮れない「七面鳥のニュース」。相場急変は、よくあること』
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----きょうのご挨拶------
こんにちは。児島です。
毎年この時期に、アメリカ大統領が七面鳥に恩赦を与えるニュースが流れます。感謝祭を前にした恒例行事ですが、実は、投資家は、このニュースを侮れません。
きょうのNY1メルマガです。(2025.11.26.)
------NewYork1本勝負----
■トランプ大統領、七面鳥に恩赦
毎年、感謝祭の前に、アメリカ大統領が七面鳥に恩赦を与えるニュースが流れます。
感謝祭で、七面鳥が大量に料理にされるわけですが、ホワイトハウスの恒例行事として、七面鳥を招いて、大統領が恩赦を与えるのです。
「トランプ氏、感謝祭の七面鳥を恩赦 バイデン氏らに皮肉も」(11月26日、ロイター)
https://jp.reuters.com/world/us/6RNKOJCH5ZKJVA43SQ43S33VO4-2025-11-25/
FOXニュースによりますと、トランプ大統領とメラニア夫人は、この後、感謝祭を過ごすため、フロリダに向かったということです。
そして、感謝祭を前にした、この時期のアメリカでは、さながら、日本の帰省ラッシュのような、大移動が起きています。
「Record numbers expected for Thanksgiving travel as drivers hit the road」(ABC7 New York 11月26日)
https://abc7ny.com/post/thanksgiving-travel-tips-best-worst-days-fly-drive/18207008/
空港や駅、道路などが、大混雑するわけですが、それは、感謝祭からクリスマスにかけてが、欧米では、年間で最大級の休暇シーズンであるためです。
■投資銀行や巨大投資家も・・
当然ながら、欧米の投資銀行や、巨大な投資家たちも、一斉に、感謝祭からクリスマスへの休暇を迎えます。
ということは、11月下旬からは、企業、個人を問わず、欧米の投資家の相当数が、ごっそりと抜けているのです。
このため、突然、為替相場が急変したりします。
欧米の投資家が、本格的に戻るのは、正月明け、です。
しかし、正月明けは、日本と違って、休暇も十分取った後ですから、1月1日を過ぎれば、すぐに、仕事は全力モードとなります。
このため、11月下旬から1月上旬にかけては、日本と欧米の感覚の違いから、相場の「悲喜劇」が起きやすくなります。
■1990年のバブル崩壊も、このパターン
現状が、1990年と同じという意味ではありませんが、1990年・正月からのバブル崩壊も、次のように、流れが説明できます。
日経平均株価は、1980年代の後半から、急激な上昇をみせ、まさに、バブル相場でした。
このときは、日本の高度経済成長の後で、中流層にも、広く資金が行き渡っていたため、株式投資に参入する個人投資家も、激増していました。
1989年11月下旬の感謝祭からは、欧米の投資家の大半は休暇に入り、12月は、日本勢が主力となって日経平均株価は上昇し、12月29日の大納会の日に、当時の最高値、3万8915円87銭をつけました。
ところが、11月下旬の感謝祭の後の上昇は、欧米勢の大半は、市場に参加していません。
このため、正月明けから、バブルを過大視していた外資勢の売り参入もあり、日経平均株価は突然暴落。
歴史的な下げ相場が続き、日本は「失われた30年」に入りました。
このときも、実は、「七面鳥のニュース」をしっかり見て、11月下旬の感謝祭に、株式市場で一定の利益確定をしていれば、ある程度、リスクをコントロールできた可能性がありますね。
ですから、「七面鳥のニュース」は侮れない、というわけです。
(メルマガ 2025.11.26.号より)
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【編集後記】
当時は、1990年の正月明けの暴落が、一時的かどうか、何が起きたのか、多くの日本人には、よくわからない状況でした。
日本と欧米のイベント感の違いは、実際に感謝祭の頃に、ニューヨークに滞在しないと、なかなか実感がありません。
(児島)
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