NY1メルマガ「赤字1000億円超。証券界のガリバー「野村」に何が起きているのか?」2019.5.01

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赤字1000億円超。証券界のガリバー「野村」に何が起きているのか? 2019.5.01



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−−−−−−きょうのご挨拶−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


こんにちは。児島です。

令和元年おめでとうございます。

平成の日本の金融・経済政策の転換を、
のぞみたいですね。


さて、4月25日に、
野村ホールディングスが、
2019年3月期の決算を発表していますが、
当期損益(純損益)が1004億円の赤字に。

証券界のガリバー「野村」に、
何が起きているのでしょうか?

きょうのメルマガです。


−−−−−−−−−−−−−−−−NewYork1本勝負−−−−−−−−−−−



■野村HD、当期損益が1004億円の赤字に


日本の証券界の
ガリバーとして君臨する「野村」。


この野村HDが、
1004億円の当期赤字となり、
衝撃が走っています。


直接的には、減損処理、
「のれん」減損といわれる、
海外グループ会社の評価損が、
大きな割合を占めています。


これは、LIXILの巨額赤字と、
同様の構図ですね。




(ご参考)
トイレ先進国・日本の、LIXIL530億円赤字騒動

要するに、海外の景気が悪くなると、
業績が悪化した
海外のグループ会社の価値(評価)を、
低く見直さないと、いけないためです。


しかし、これ以外にも、
どうも、
構造的な問題があるようです。


もちろん、ネット証券の台頭で、
昔のように、個人投資家から、
売買手数料を得られないという側面は、
ご承知の通りです。


しかし、これだけではなく、
やっかいな問題が、あるようです。




■債券部門の低調と、海外で勝てない「野村」


1つには、
長期金利が低くなりすぎており、
この影響を受けているようです。


これは、長期金利の話で、
短期金利の話ではありません。


長期金利が低いため、
大口の投資家(企業)に、
期間の長い債券を、
買ってもらえないように、
なってしまっているわけです。


これは、当然の話で、
長期金利が、あまりに低く、
日本企業などが、
何かの債券を買って持っている
必然性が、ないわけです。


以前なら、手堅い米国債でも、
期間が長いものは、
5%ぐらいの金利がありました。


これと同じく、
外国企業の社債とか、
ドイツ国債とか、
似たような金利で、
市場に出ていたものです。


それを、「野村」は、
アレンジし、手配して、
稼いでいたわけですが、
それができなくなっています。



また、2つめは、
長年の課題となっている、
海外で勝てない、という問題です。


このため、野村は、
2008年に、
破たんした、
リーマンブラザーズの
欧州・中東部門を買収し、
海外での競争力の
強化に乗り出しました。


しかし、これが、
どうやら、
うまくいっていないようです。


というのは、欧州は、
昔の「貴族つながり」とかがあり、
簡単ではないわけで、

投資銀行的な、金融機関も、
スイス・フランス・英国に
多数あります。


こうした中で、
抜群の存在感と、
パフォーマンスを示すのは、
簡単でななく、

UBSとか、クレディスイス、
英銀バークレイズ、
そして、調子がすぐれないとは言え、
ドイツ銀行も、ある中での、
競争となります。


これは、なかなか、
至難の技です。


こうした状況に、
「野村」は、入り込んで
しまっているわけです。





■日本企業を相手にする国際業務と、ガチ海外の国際業務


同じ国際業務といっても、
日本企業に必要な部分で、
仕事をする、儲けるというパターンと、

ガチ海外で勝負し、そこで儲けるという、
パターンがあります。


日本企業に対して、アレンジするのは、
「野村」の得意な分野であるのですが、
この「パイ」が減っており、

かといって、「野村」が、
ガチ海外で勝てるかというと、
そうはいかない、ということです。


このように考えますと、
「野村」の欧州部門は、
かなり赤字が続きそうで、
「野村」が、
それに耐えることが
できるかどうか、
ということになってきます。


「野村」の、
欧州部門をどうするかは、
かなり、難しい課題といえます。






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【編集後記】
「野村」のほか、気になるのは、
「日産」「千代田化工」ですね。

もともと、
日本は、国民所得の低下で、
内需不況が深刻化しており、
大企業も、様々な面で、
直接、間接的に、
国内の支えを失っています。

金融引き締めや、
リストラばかりしてきたツケが、
ついに、大企業にまでも、
まわってきたということです。




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※このメルマガは、長期の景気循環を念頭に、
経済のファンダメンタルズについて書いたもので、
短期的な個別株式、為替の値動きを示唆するものではありません。
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記事による、いかなる損失にも、責任を負うことはできません。




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