NY1メルマガ2018.6.18「日銀の言い訳を信用しすぎると、国を滅ぼすことになる」

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日銀の言い訳を信用しすぎると、国を滅ぼすことになる
2018.6.18
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■日銀の金利は高すぎ


過去のバブルの時は、日銀の金利が低すぎたのですが、
今回は、金利が高すぎるのです。


この金利というのは、物価の状況との、
相対的なもので、
デフレの場合は、もっと下げなければ、
いけません。


ECB欧州中央銀行の、中央銀行預金金利は、
マイナス0.4%です。


一方、日銀は、マイナス0.1%。


マイナス0.4%と、
マイナス0.1%の差がありますが、
さらに、大きな違いが、あるのです。



ECBは、ドイツのような先進国だけでなく、
多くの中進国も、カバーしています。


この、マイナス0.4%という、
ECBの中央銀行預金金利は、
ドイツにとっては、マイナス幅は、それほどではなく、
中進国には、かなり大きなマイナス幅です。


EUの中進国で、マイナス0.4%というのは、
金融緩和効果が、極めて大きく、
ドラギ総裁は、そこまでやっているのです。


つまり、日本の場合は、日本だけですが、

EUの場合、ドイツだけではなくて、
ポルトガルとか、ラトビアとか、

通貨ユーロを使っている国が、すべて、
ECBの中央銀行預金金利、
マイナス0.4%ということです。


これは、極めて、インパクトが大きいです。


ドイツでさえ、マイナス0.4%というのは、
日本のマイナス0.1%よりも、
金融緩和の幅が大きいですが、
(さらに日本はデフレなので、もっと差がある)

さらに、ユーロを使用する周辺国が、
マイナス0.4%というのは、
ものすごく思い切った、金融緩和策です。



最近、金利のニュースで、
トルコの政策金利17.75%とか、
アルゼンチンの政策金利40%とか、
見かけますね。


EUの周辺国は、そこまでは、いかないまでも、
やはり、金利は、本来、高めなのです。


それを、ドラギ総裁は、マイナス0.4%にして、
景気のテコ入れをしている、ということです。


それぐらいやらないと、
金融緩和が足らない、という判断であり、
この判断で、EUの物価は、回復してきている、
というわけです。



■日本は、EUのような経済圏ではない


つまり、日本のマイナス0.1%というのは、

例えば、アジア諸国で、日本円が通貨となり、
EUのようなの経済圏が形成されて、
日銀が中央銀行という場合は、意味がありますが、

日本円が、日本でしか使われていない現状では、
金融緩和が、まったく足りていない、
ということです。


ドイツでも、マイナス0.4%なのに、
日本が単独で、マイナス0.1%では、
デフレが回復するはずがありません。



■バブルと逆の、デフレスパイラルが日本を襲っている


このように、日銀が「世間を見ない」ことで、
かつての日本が、
「バブル」の異常を体験したのと、逆の現象、

つまり、「流動性の異常な欠乏」による、
「デフレスパイラル」を、
今回、体験しているわけです。


バブルの時は、「過剰流動性」ですが、
今回は逆の、「異常な流動性の欠乏」です。


これが、日銀には、なぜか、わからないのです。



日本国民にとっては、
日銀の金融政策の失敗は、迷惑な話であり、

今回は、バブルとは逆の
デフレスパイラルで、

国民の生存権とか、
国を滅ぼすのではないかという話に、
なってきているということです。



ですから、日銀が、生産性がどうのとか、
マインドがどうのとか、
言い訳を言っているのを聞きますと、

これは、また、過去のバブルの時と、
まったく同じだな(逆の意味で)、
と思うのです。


今回は、異常な流動性の欠乏を、
見逃しているわけです。


国民の側は、生活実感がありますから、
デフレが続く原因は、
すぐにわかるのですが、
これが、日銀には、わからないということです。



もっとも、10年先までの話では、
バブルが崩壊したのと同様に、

ある時点で、デフレスパイラルが、
ハードな崩壊をするはずですが、


日本では、
中央銀行による、オペレーションが、
うまくいっていないので、

現状の日本国民は、
かつてのバブルと逆の、
デフレスパイラルで、
とんでもない生活を強いられているわけです。


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