NY1メルマガ2017.3.27「鈴木氏なきセブン&アイは、欧米勢に狙われる」

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鈴木氏なきセブン&アイは、欧米勢に狙われる

2017.3.27


こんにちは。児島です。
最近、経済誌に、イトーヨーカ堂やセブン&アイ・グループの記事が、よく出ています。
鈴木氏が、いなくなって、普通の企業となったわけで、
欧米勢に狙われるでしょう。


■欧米で話題に上っていた、鈴木氏と岩田氏

欧米の投資家の間で、バブル崩壊後の日本を「つぶす」時期に、名前が上がっていたのが、セブン&アイの鈴木敏文氏と、ロック・フィールド(RF1・神戸コロッケ・グリーングルメなど)の岩田弘三氏であった。

とにかく、欧米勢は、この2人が、気に入らなかったのだ。なにか話題があると、2人の名前が出てきていた。なぜなら、欧米勢が、欧米式の尺度で、次々と日本企業をつぶし、または、力をそぐ中で、この2人は、独自の日本的なやり方で、譲らなかったためだ。

2人に共通するのは、欧米の尺度以上に、日本的な現場の把握や試行錯誤を徹底していたこと。鈴木氏は、自ら、コンビニ弁当を食べていた、と伝えられているし、また、ロック・フィールドは、地元の人間でも、あまり知らないような九州の奥地にも、契約農家をもっていて、驚かされる。

このため、欧米勢に負けることなく、日本的なやり方で、企業を発展させたわけだ。


■欧米の尺度で「普通の企業」に

このうち、セブン&アイからは、鈴木氏が去り、セブン&アイは、いわば、普通の「欧米の尺度の企業」になったわけだ。

不採算店は、閉店するか、統廃合。利益が出なければ、人員削減でコストダウン。こうした、普通の欧米の尺度に、引き込まれると、セブン&アイは、欧米勢に狙われることになる。なぜなら、セブン&アイは、鈴木氏の、現場の観察や、把握力で、欧米の尺度を上回っていたからだ。

欧米の尺度で、コンビニを経営すると、NYなどにあるセブンイレブンのような感じになる。昔からの雑貨店を、少し綺麗にした感じ。つまり、コストや、客が求めるレベルだけで最適化すると、アメリカのコンビニのようになるわけだ。

それを、鈴木氏は、現場の観察と試行錯誤で、日本のセブンイレブンに仕上げ、完成させ、高収益を上げていた。だから、鈴木氏が、セブン&アイを追われる前に、話していた、今後のセブンイレブンに対する危惧は、本当なのだろう。

数字では、好業績のセブンイレブンだが、鈴木氏の目には、課題が見えていたわけだ。その課題を解決できないセブンイレブンのトップを交代させようとして、逆に、鈴木氏側が失脚してしまったというわけだ。


セブンイレブンと、ローソンやファミリーマートを比べると、数字上は、セブンイレブンが勝っている。しかし、どちらの店が、繰り返し買えるか、とか、日常の食事に替わるか、とか、買い手の都合では、必ずしもセブンイレブンが優れているわけではない。とくに、コンビニ3店舗が、すべて揃っている場所では、こうした比較が、はたらく。

なので、鈴木氏が去ったセブン&アイは、セブンイレブンの今後、イトーヨーカ堂の立て直し、そごう西武をどうするか、など、欧米の普通の尺度では、厳しい経営に直面することになる。おそらく、欧米勢は、鈴木氏の退任には、大喜びであっただろう。戦時中に例えれば、零戦(零式艦上戦闘機)の弱点を発見したようなものだ。




■欧米勢に狙われる、セブン&アイ

日本の「構造改革」や、「世界標準」という名の下で、次々と日本企業が力を失い、国民から中流層が消失した、バブル崩壊後の日本。欧米勢の狙いは、日本企業を、欧米の尺度で弱体化させ、または、切り売りして利益を上げ、国力を低迷させることであった。

一番、欧米勢が、気に入らなかったのは、日本の中流層の豊かな暮らしであった。中流層が豊かであれば、GDPも成長し、国力も強い。GDPは、軍事力でもあるわけだ。日本は、まんまと「ワナ」にハマり、国力は衰退し、GDPも低迷している。

鈴木氏がいなくなったセブン&アイは、欧米の尺度のもとで、企業経営を行うことになる。欧米の尺度では、コンビニが高収益を上げることは、できないし、イトーヨーカ堂のような総合スーパーは、さらに厳しい。

セブン&アイは、鈴木氏の退任で、欧米の尺度により「経営を正常化」したわけだが、「正常化」したことによって、まともな経営は厳しいということになる。最近、東洋経済などの経済誌に、セブン&アイ・グループの記事が多くみられるが、やはり、という印象を持つわけだ。



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