【NY1メルマガ】アメリカ、公衆衛生上の非常事態宣言。中国からの入国の大半禁止(2020.2.01)

アメリカ、公衆衛生上の非常事態宣言。中国からの入国の大半禁止(2020.2.01) 


こんにちは。児島です。 新型コロナウイルスへの対応は、 アメリカが素早いですが、 ついに、公衆衛生上の非常事態 (緊急事態)を宣言。 中国を14日以内に訪れた、 米国人以外の入国を原則禁止。 米国人の場合も、14日間の隔離や 自宅待機を命じます。 つまり、実際のところ、 ほとんどの 一般の中国人旅行者が、 米国に入国できなくなります。 きょうのメルマガです。 

■中国から米国への入国、大半を禁止に 

アメリカは、 新型コロナウイルスへの対応として、 1月31日、公衆衛生上の非常事態 (緊急事態)を宣言するとともに、 2月2日から、事実上、 中国からの入国の大半をストップします。 中国を14日以内に訪れた、 米国人以外(外国人)が対象で、 近親者が米国内に入る場合を除き、 入国が禁止されます。 

つまり、 一般の中国人観光客は、 ほとんど入国禁止になる、 というわけです。 また、米国人でも、 14日以内に中国を訪れた場合は、 湖北省は14日間の隔離、 それ以外は、 14日間の自宅待機となります。 

日本の場合は、 新型コロナウイルスが広まる中で、 武漢を含め、中国のウイルス感染地からの 観光客の入国が、 1月中は、公然と行われてきました。 既に、武漢の観光客からとみられる、 日本国内での感染が起きていて、 日本政府の対応の遅れに 批判の声が上がっていました。 

1月31日になって、ようやく、 湖北省に限った14日以内の滞在者、 湖北省の中国旅券所持者の 入国を拒否することを 安倍首相が表明しました。 

日本場合、湖北省以外の 中国からの入国は、続きます。 新型コロナウイルスは、 既に、湖北省以外の 中国各地に感染が広がっており、 湖北省以外の中国から日本への入国は、 放置されたままとなります。 

一方、シンガポールは、 中国人旅行者や、 14日以内に中国に滞在歴のある人の入国を、 2月1日から禁止。 シンガポールでは、 中国本土(香港除く)のパスポートは、 入国時には、 事実上、使えなくなります。 外国人も、14日以内に 中国に滞在した場合は、入国できません。 

■武漢から日本帰国チャーター便、「高率」の感染者 

チャーター便の第1便と第2便では、 206人と210人が帰国し、 これまでのところ、 1便3人、2便2人の 5人の感染が確認されています。 ざっと、計算しますと、 416人のうち、 感染者5人ということで、 約1.2%です。 日本人の方が、相対的に、 武漢での衛生状態は、 良い環境と思われますが、 この1.2%の数字で、 武漢の人口1100万人をかけ算しますと、 13万2000人になります。 控えめにみても、アバウト、 10万人規模ということで、 実際の武漢の感染者は、 10万人規模ではないかと推測できます。 

チャーター便の乗客の中から、 これだけの感染者が 確認されるということは、 日本政府にも予想外で あったのではないでしょうか。 

日本のチャーター便は、 民間機の全日空ですが、 アメリカやフランス、ドイツ(=予定)は、 すべて空軍機の使用です。 また、着陸後も、 基地などで厳重に隔離されており、 帰国後に、 千葉県の勝浦ホテル三日月で 感染者が相部屋という、 日本の「緩すぎる」対応との違いが、 際立っています。 

また、中国に乗り入れる航空各社の対応も、 アメリカのユナイテッド、アメリカン、デルタが運航停止、 ドイツのルフトハンザ、スイス、オーストリアのほか、 エールフランス、KLM、 英国のブリティッシュ・エアウェイズと、 主力の航空各社は軒並み、 中国への乗り入れを休止するとしています。 ブリティッシュ・エアウェイズの コメントが、明確ですが、 乗客と乗員の安全を 第一に考えて決めたとしています。 

■危惧される、日本での感染爆発と、国際「隔離」 

今回の日本政府の 新型コロナウイルスに対する対応の遅れは、 おそらく、中国への「配慮」とか、 インバウンドの「売上優先」、 ということなのでしょう。 

しかし、この目先しか考えない対応は、 大きな誤りです。 多くの日本国民の 人命がかかっているわけで、 1918年のスペイン風邪では、 日本国内で38万人から39万人が 犠牲となっているのです。 

経済的な利益にしても、 もし、日本で感染が爆発し、 日本が新型コロナウイルスの 「汚染国」となれば、 いまの中国と同じように、 航空路線も休止となります。 こうしたことも、日本政府は、 全く考えが回っていないと思いますが、 日本で新型コロナウイルスが流行し、 ウイルス「汚染国」になれば、 日本からの航空路線がすべて止まり、 人の往来も禁止されます。 中国と同じです。 

そのような事態になれば、 今年の春節のインバウンドの売り上げが、 どうのこうの、 というどころではありません。 日本経済へのダメージは、 巨大であって、ちょっとした売上欲しさに、 多くの日本人の生命と、 経済的にも巨大なダメージの可能性を、 背負っているのです。 

多くの一般国民や、一部有識者からは、 あまりに稚拙な今回の対応の誤りについて、 批判や悲鳴が噴出しています。 多くの国民が、 こうしたリスクの大きさを本能的に感じ取り、 また外国の対応との比較をしているわけです。 

主に、武漢からの中国人観光客が、 どれほど新型コロナウイルスを 日本に拡散させているのか、 ということですが、 これは、今後が恐ろしい限りです。 また、何か新しい動きがあれば、 お伝えいたします。 

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【編集後記】
 日本でウイルスが広まれば、 当然、日本への航空機は 全面ストップします。 そのダメージは、 インバウンドどころでは、 ありません。 (児島)


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