NY1メルマガ2018年11月「デンマーク最大手ダンスケ銀行とドイツ銀行の危機勃発」

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デンマーク最大手ダンスケ銀行とドイツ銀行の危機勃発
2018年11月
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■ドイツ銀行の株価低迷の原因は、これか


ずっと株価が、低迷していた、
ドイツ銀行。


株価低迷の原因は、
様々に「解説」されてきましたが、
どうやら、このダンスケ銀行の問題が、
原因のようです。


ドイツ銀行が、ダンスケ銀行の依頼で、
大量の「ロシアマネー」をドル転していた、
という話ですから、
この問題は、ドイツ銀行に波及します。


ドイツ銀行の、国際業務の、
今後の行方が、わからないという部分、

つまり、このまま、
国際業務を続けられるのかどうか、
という懸念が、浮上しかねません。


このメルマガで、2年半前、
2016年2月に、
ドイツで一番手のドイツ銀行は、
つぶれにくい、と書きましたが、
https://www.mag2.com/p/money/7406

このダンスケ銀行の問題、
そして、ドイツ銀行の株価が、
10ユーロを下回っていることから、
ちょっと、この見解は、変更します。



欧米の銀行で、
株価が、10ドルとか、
10ユーロを下回ってきたら、
極めてリスクが高いと考えて、
間違いないでしょう。


ドイツ銀行の株価は、
11月28日終値で、
8.66ユーロ前後付近。


巨大な投資銀行で、
10ユーロを下回るというのは、
異常な株価です。


ドイツ銀行の株価は、
2018年7月下旬から
8月上旬にかけて、
一時10ユーロを回復しますが、
その後は、再び、10ユーロ割れ。


一時的な動きを除いて、
10ユーロ割れが、
ほとんど、となっています。


ダンスケ銀行の問題で、
ドイツ銀行の国際業務が、
もし、できなくなると、

投資銀行部門の分割、身売りなど、
予想外の事が、
起きる可能性があります。




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FRBのパウエル議長の講演で、
一瞬、上昇したNYダウ。

これは、以前からお伝えしたとおり、
典型的な反応。

一体、何があるのか?


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http://www.mag2.com/m/0001682243.html




【編集後記】
FRBのパウエル議長が、
利上げの打ち止めを示唆していますが、
これは、実は、ネガティブなニュース。

景気の上昇が、そろそろ終わる、
ということを意味します。

そこへ、ドイツ銀行の危機。

今後の動きには、注意しましょう。
(児島)

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