【NY1】黒田総裁時代の金融政策の 再検証は、必要

『黒田総裁時代の金融政策の再検証は、

必要』(NY1メルマガ 2024.10.4.号)


【メルマガ読者登録(無料)・登録解除】

http://www.mag2.com/m/0000270230.html

【号外広告のお問い合わせ】

https://note.com/nihon_web/n/n02b1ba18bba0

----きょうのご挨拶------


こんにちは。児島です。

当メルマガでは、日銀の黒田総裁時代の金融政策の誤りについて、何度か指摘してきましたが、元・日銀理事からも、きつい指摘がなされています。


米国のFRBに完全否定されていた、黒田バズーカー「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)」。

私たちがそのツケを払うときが迫っている

(山本謙三氏・gendai.media 2024.9.25.)

https://gendai.media/articles/-/137598?imp=0


きょうのNY1メルマガです。


------NewYork1本勝負----


■「FRBに完全否定されていた」


元・日銀理事の山本謙三氏から、黒田総裁時代の金融政策を再検証する指摘がなされています。


米国のFRBに完全否定されていた、

黒田バズーカー「長短金利操作

(イールドカーブ・コントロール)」。

私たちがそのツケを払うときが

迫っている

(山本謙三氏・gendai.media 9月25日)

https://gendai.media/articles/-/137598?imp=0


日銀内部にいた方からも、黒田総裁時代の金融政策には、大きな疑問点があったことが明らかにされています。


■当メルマガも、再三指摘


当メルマガの発行人・児島も、当時から、再三にわたって、いわゆる「黒田バズーカ」の大きな問題点を指摘してきました。


メルマガでお伝えしてきましたように、黒田総裁時代の金融政策は、「異次元 金融緩和」ではない、というのが、発行人 児島の主旨で、日銀の政策金利は、たいして「実質マイナス金利」になっていませんでした。


ECBは、政策金利のマイナス幅を拡大して対応、FRBは、インフレ率の低下が、アメリカでは相対的に小さかったことから、ゼロ金利で対応可能でした。


日銀は、日本のインフレ率が、欧州よりも弱かったため、ECBよりも、政策金利のマイナス幅を拡大する必要があったのです。


■「異次元 金融緩和」ではなかった


つまり、黒田総裁時代の「異次元 金融緩和」は、そのように囃し立てていただけであって、内実は、デフレを継続させる中立金利にすぎなかった、ということです。


要するに、水をかけたまま、火を焚いているような状態で、デフレ基調が続くのは、あたり前なんですね。


政策金利をインフレ率より下の方へ、動かさないと、長期国債を大量に買ったりしても、あまり意味がない、というわけです。




■農林中金の二の舞にも

農林中金が、米国債の金利上昇によって、債券の含み損が巨額となって、大きく報じられていますが、実は、日銀にも同様のリスクがあるのです。


例え話では、水をかけながら、火を焚いたときの、火を焚いた燃料代が、日銀による、日本の長期国債の大量購入なのです。


それが、巨額に積み上がっているのが、現状であり、日本の金利やインフレ率が、正常化して、3〜4%ぐらいに戻ってくるだけで、日銀は、保有している日本の長期国債の含み損が巨額になるのです。

まさに、農林中金の巨額損失の構図そのまま、です。


ちなみに、現在の植田総裁の金融政策は、インフレ率が2%ぐらいまで上がっているため、政策金利を0.25%に利上げしても、黒田総裁の時代よりも、はるかに金融緩和です。


仮に、インフレ率がゼロの場合に、あてはめますと、政策金利は、マイナス1.75%に相当しますから、時間の経過とともに、金融緩和効果が出始めるでしょう。


インフレ率と政策金利を、比較する必要があるというわけです。



【編集後記】

「黒田バズーカ」は、実は、中立金利に過ぎなかったわけです。ですから、デフレは続きました。

(児島)


【ご参考記事  2021年】

「実質金利の概念は、ウォールストリートジャーナルも報じたようだ」(2021年)

https://ny1-nikotama0001.blogspot.com/2021/12/blog-post.html?m=1


→過去のピックアップ記事一覧は、こちら。


景気サイクルシリーズリポートは、こちら。

https://skima.jp/item/detail?item_id=284650&utm_source=invite_cp&utm_medium=share&utm_campaign=invite_cp&utm_content=url&sk_code=inviteurl&act=inviteurl&promotion_code=mqLXWeTEM3Ok


個別の経済情報面談、

レクチャーを受付中です。

(東京都内、2時間)

https://note.com/nihon_web/n/nc1222779ff3e

(児島)


※このメルマガは、長期景気循環による、

経済ファンダメンタルズを重視しており、

短期的な個別株式、為替の値動きを示唆

するものではありません。


※情報の収集には万全を期していますが、

記事による、いかなる損失にも、責任を

負うことはできません。

コメント