【NY1メルマガ】利下げのオペレーションが、インフレ率を上昇させるメカニズム(2019.9.25メルマガ)


こんにちは。児島です。 利下げが、どのようにインフレ率を上昇させるのか、 きょうは、そのメカニズムをみてみましょう。(この記事は、2019年の時点の説明です。)

■利下げの効果 

利下げの効果は、「インフレ率よりも政策金利を低くした場合」に、 とくに効果があります。 政策金利を下げても、 インフレ率よりも高ければ、 それは、金融引き締めなのです。 

 日本の場合は、 インフレ率がゼロ近辺なので、 かなり、マイナス幅が大きい場合しか、 効果が出なくなってしまっています(=2019年時点)。つまり、実質的には、現状は、 (金融緩和効果がある)低金利ではなく、金融は、引き締まっており、 緩和には、なっていない、ということです。

ですから、実質の金融引き締め策で、 デフレが続くのは、 あたり前、というわけです。 (=2019年時点の状況)

 さて、インフレ率よりも、 政策金利を下げて、 実質金利をマイナスにしますと、 景気が刺激されます。 これは、人工的な「インフレ」の ようなものです。 

 つまり、(政策金利とインフレ率の)数字が低い水準でも、 インフレ率よりも、金利が低いので、 お金が、そのまま時間が経過すれば、 実質的には、目減りするのです。 ですから、目減りしないうちに、 早めに使おう、ということで、 経済活動が活発化するわけですね。 

 ですから、経済を刺激するのは、 金利の数字自体が高い、低い、 ではなくて、 実質金利がマイナスかどうか、 ということなのです。 (=政策金利とインフレ率との比較) 

過去の日本の高度成長期も、 そういう時期がありましたが、 景気が良い時は、 実質金利がマイナス気味、 であるわけです。 インフレ傾向がある、ということで、 物価は上がり、賃金も上昇しやすい、 一方、預金は、時間の経過とともに、 目減りする、こういう状態です。 

 利下げは、こうした状態を、 人工的に作り出すわけで、 実質マイナス金利の 経済刺激効果で、 インフレ率が上昇し始めます。 そして、インフレ率が上昇し、 景気が良くなってくると、 今後は、金融政策を転換し、 好景気が持続するように、 金利を徐々に引き上げる、 というオペレーションです。 

 ですから、 金利引き下げ(実質金利マイナス)→ 経済刺激→インフレ率上昇→利上げ開始 このような流れになります。 



■日本が、利上げできないわけ(2019年) 

日本は、なぜデフレが続くのか? いつまでも、利上げできないのか? これは、実質的には、 金融緩和が行われていないから、です。 

メディアは、全く報じませんが、 つまり、日本では、金融引き締めが続いており、 それに伴って、デフレになっている、 こういう、あたり前の話です。 

一番わかりやすいのは、 預金が、実質的に目減りするかどうか、です。 これは、(名目の)数字が減る、減らないではなく、 時間が経過した後、 お金の価値(効果)が、 どうなっているのか、です。 

いまは、何年たっても、 日本では、お金の価値が、 減っていないですね? むしろ、時間が経つと、 値下がりで、いっぱい買えたりしますね(笑)? 

これは、実は、異常なのです。 名目のインフレ率が、マイナスの世界、 デフレの異常な世界です。 お金の価値が強すぎる、デフレの世界なのです。

お金の価値は、少しずつ減るぐらいで、 ちょうど良いというわけで、 それが、ポンプ=経済を回す力、 というわけです。 日本は、これが止まったままになっている、 それで、いつまでもデフレが続いている、 こういうことです。 

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【編集後記】 ※2019年時点
日本では、実は、金融引き締めが行われていて、 デフレになっているという、あたり前の話が、メディアには、出てきません。 

すべて、「金融緩和しているのに、デフレが続いている」ということになっていますね。そうではなく、金融引き締めなので、デフレが続いている、という、実に、シンプルな話です。 (児島)



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