NY1メルマガ2017.6.22「日銀・岩田副総裁、実質金利の重要性を強調」

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日銀・岩田副総裁、実質金利の重要性を強調
2017.6.22
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■実は、日本の金利は低くない


岩田副総裁は、
「日本の金利が、米国と比べて、必ずしも大幅に低いとはいえない。」と、
現状について分析しています。


まさに、そのとおり。


短期金利は、まだ日本が、高めなのです。


日本は、短期金利では、まだマイナス幅が十分ではないとも言えます。


日銀の岩田副総裁や、原田委員は、経済恐慌やデフレ研究での第一人者であり、
こうしたメンバーが、日銀の金融政策を動かし始めたことには、大きな意味があります。


つまり、従来の延長線上での金融政策では、デフレには対処できないわけで、
実質金利に着目した、マイナス金利を含めた金融政策が、日本にとっては重要なわけです。



※このメルマガは、長期の景気循環を念頭に、経済のファンダメンタルズについて書いたもので、
短期的な個別株式、為替の値動きを示唆するものではありません。
※情報の収集には、万全を期しておりますが、記事による、いかなる損失にも、責任を負うことはできません。

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