NY1メルマガ2017.1.8「バックパッカーにみる、欧米のグローバル化とは」

『メルマガ読者サロンページ』
ご自由にお読みいただけますが、初回のみ、無料メルマガにご登録下さい。
→まだ、無料登録がお済みでない方は、こちらから。
バックパッカーにみる、欧米のグローバル化とは    
2017.1.8

【メルマガ登録・解除】
http://www.mag2.com/m/0000270230.html

【号外広告】お問い合わせ080-1721-5482(随時)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんにちは。児島です。
最近、グローバル化が、話題になっていますね。

グローバル化にも、いろいろあって、
日本で言われている「グローバル化」は、
外国でよく見るスタイルと、同じとは限りません。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


■東南アジア諸国が、欧州の若者に人気

欧州の若者が大勢訪れる、タイのビーチ。

マレーシアのクアラルンプール空港には、
多数の欧州若者の乗り継ぎ客。

東南アジア諸国への、欧州からのバックパッカーの
若者(旅行者)が、目立っています。


ある、英国人の若者に聞くと、
フィジーからニュージーランド、マレーシアへと旅行する予定という。

世界一周を、安い、航空チケットで実現していると話す。


また、タイも、欧州の若者に人気だ。

物価は安いし、格安の航空チケットで、旅行できるためだ。


バックパッカーの旅行は、1泊1000円とか、1泊2000円。

相部屋だが、航空券が手に入れば、世界中を旅行できる。


訪問予定国を聞いてみると、だいたい、
かつての「本国」「植民地」の関係が多いことに気づく。

言葉が、通じやすいということもあるし、
経済的な交流が、独立後も続いている背景があるのだろう。

ある欧州の若者は、自国の仕事が少ないので、
ニューカレドニアで、ダイビングのインストラクターをするための
渡航旅行だと話していた。


残念ながら、こうした旅行に、日本は、あまり経由地になっていない。

安い航空券が、あまりないということと、地理的な問題だ。


オーストラリアやニュージーランドから、
マレーシアやインドネシア、タイなどを訪れるパターンでは、
日本は、ルート上になく、遠い。

逆向きでも、東南アジアから、
オーストラリアやニュージーランド、フィジーなどを経由するので、
日本には、行きにくい。


日本が、こうしたルートに入るには、
ルート上の、複数の国に魅力があって、安く泊まれる、ということが条件となる。

ハワイから日本、台湾や香港というルートも、
考えられなくはないが、今は、赤道とか、南半球側の方が、
英語圏ということもあって、人気なわけだ。

なので、日本が観光客を集める場合は、単独での集客(経由地ではなく)
ということになり、「ガチンコ勝負」となってしまう。


■欧米の若者は、外国を直接みている

これは、歴史的な「植民地」の関係も影響しているが、
欧米の若者は、女の子でも、重いナップサックを背負って、
1人旅している。

親は、心配ないのか?と思うが、そういう若者が、
いっぱいいて、あるときは外国でバイトもしたり、という感じだ。

いろいろノウハウも、身に着けているのだろう。
(日本人は、自国の治安の良さに慣れているので、危ない)


オーストラリアから、イギリスに渡り、酒場でバイトして、
帰りに欧州を旅行したり、とか、パターンは、様々。

なので、グローバル化といっても、MBAをとって、
一流の外国企業に入社して、ということばかりでは、ないのである。


一方、欧米の若者は、多くの国を、直接みているので、
どこの国は、どんな感じで、自国民は、外国からどうみられているか、
自らの体験として、身近に知っている。

こういう経験をしていれば、自国の観光アピールの仕方や、
強いところ、弱点もわかりやすいだろう。


また、若者の旅行は、将来の観光需要を、呼び込む準備でもある。

だいたい、若いころに行った国には、
10年、20年たって、今はどうなったんだろう、と、旅行しやすい。

私も、若いころにシンガポールをみて、
(1988年、既に、都市部の電波式有料ゲート=ETCみたいなものが、稼働していた)
数十年後に、どうなったのか、当時、行ったところに、懐かしく寄ったりもする。

なので、若者の旅行客は、将来の観光需要の、呼び水ということだ。



ところで、日本でいう「グローバル化」は、
自社商品の輸出入や、英語ぺらぺらで、外資系企業に入社など、
ある部分に偏っている。


逆の立場になって、想像すれば、わかるが、
「わが国はグロ―バル化を推進しています」といって、

ある国が、日本に対して、
製品の販売を始めたり、人材を派遣し始めたら、違和感があるだろう。


日本の自動車メーカーの、トランプ次期大統領との摩擦も、
こうした面から考えれば、察しがつく。

グローバル化は、「グローバル化」という言葉を使って、
難しいことはしなくても、

ぶらりと外国に滞在するとか、バックパッカー旅行をすれば、
だいだい、どんな国かは、わかるのだ。



■「グローバル化」をめぐる、日経新聞の論調は・・

ところで、最近のトランプ次期大統領に関する、
日経新聞の報道を見て危惧するのは、
まさに、「グローバル化」に関する話。

アメリカ本国の話に、日本の論理を使っている点だ。

日本経済の運用については、日本の論理を使うのは、OK。

ここは、日本。欧米とは、違う、という話。


しかし、アメリカ本国の経済政策に関しては、話は別。

アメリカ本国の経済政策に、アメリカの論理を使うのは、あたり前であり、
日本の論理で話しても、仕方がない。

ここは、アメリカだ、ということだ。


昨日の、日経新聞朝刊の1面見出しをみて、驚いたのだが、
ここまで、対立を煽るというのは、
「グローバル化」についての認識の違いが、あるのだろう。




コメント