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バックパッカーにみる、欧米のグローバル化とは(2017.1.8)
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こんにちは。児島です。
最近、グローバル化が、話題になっていますね。
グローバル化にも、いろいろあって、日本で言われている「グローバル化」は、外国でよく見るスタイルと、同じとは限りません。
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■東南アジア諸国が、欧州の若者に人気
欧州の若者が大勢訪れる、タイのビーチ。
マレーシアのクアラルンプール空港には、多数の欧州若者の乗り継ぎ客。
東南アジア諸国への、欧州からのバックパッカーの若者(旅行者)が、目立っています。
ある、英国人の若者に聞くと、フィジーからニュージーランド、マレーシアへと旅行する予定という。世界一周を、安い、航空チケットで実現していると話す。
また、タイも、欧州の若者に人気だ。物価は安いし、格安の航空チケットで、旅行できるためだ。
バックパッカーの旅行は、1泊1000円とか、1泊2000円。相部屋だが、航空券が手に入れば、世界中を旅行できる。
訪問予定国を聞いてみると、だいたい、かつての「本国」「植民地」の関係が多いことに気づく。
言葉が、通じやすいということもあるし、経済的な交流が、独立後も続いている背景があるのだろう。
ある欧州の若者は、自国の仕事が少ないので、ニューカレドニアで、ダイビングのインストラクターをするための渡航旅行だと話していた。
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フィジーのナンディ |
残念ながら、こうした旅行に、日本は、あまり経由地になっていない。安い航空券が、あまりないということと、地理的な問題だ。
オーストラリアやニュージーランドから、マレーシアやインドネシア、タイなどを訪れるパターンでは、日本は、ルート上になく、遠い。
逆向きでも、東南アジアから、オーストラリアやニュージーランド、フィジーなどを経由するので、日本には、行きにくい。
日本が、こうしたルートに入るには、ルート上の、複数の国に魅力があって、安く泊まれる、ということが条件となる。
ハワイから日本、台湾や香港というルートも、考えられなくはないが、今は、赤道とか、南半球側の方が、英語圏ということもあって、人気なわけだ。
なので、日本が観光客を集める場合は、単独での集客(経由地ではなく)ということになり、「ガチンコ勝負」となってしまう。
■欧米の若者は、外国を直接みている
これは、歴史的な「植民地」(※英語圏で英語が通じる)の関係も影響しているが、欧米の若者は、女の子でも、重いナップサックを背負って、1人旅している。
親は、心配ないのか?と思うが、そういう若者が、いっぱいいて、あるときは外国でバイトもしたり、という感じだ。
いろいろノウハウも、身に着けているのだろう。(日本人は、自国の治安の良さに慣れているので、危ない)
オーストラリアから、イギリスに渡り、酒場でバイトして、帰りに欧州を旅行したり、とか、パターンは、様々。
なので、グローバル化といっても、MBAをとって、一流の外国企業に入社して、ということばかりでは、ないのである。
一方、欧米の若者は、多くの国を、直接みているので、どこの国は、どんな感じで、自国民は、外国からどうみられているか、自らの体験として、身近に知っている。
こういう経験をしていれば、自国の観光アピールの仕方や、強いところ、弱点もわかりやすいだろう。
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フィンランドも世界の旅行者に人気 |
また、若者の旅行は、将来の観光需要を、呼び込む準備でもある。
だいたい、若いころに行った国には、10年、20年たって、今はどうなったんだろう、と、旅行しやすい。
私も、若いころにシンガポールをみて、(1988年、既に、都市部の電波式有料ゲート=ETCみたいなものが、稼働していた)数十年後に、どうなったのか、当時、行ったところに、懐かしく寄ったりもする。
なので、若者の旅行客は、将来の観光需要の、呼び水ということだ。
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シンガポールは富裕層から若者まで |
ところで、日本でいう「グローバル化」は、自社商品の輸出入や、英語ぺらぺらで、外資系企業に入社など、ある部分に偏っている。
逆の立場になって、想像すれば、わかるが、「わが国はグロ―バル化を推進しています」といって、ある国が、日本に対して、製品の販売を始めたり、人材を派遣し始めたら、違和感があるだろう。
日本の自動車メーカーの、トランプ次期大統領との摩擦も、こうした面から考えれば、察しがつく。
グローバル化は、「グローバル化」という言葉を使って、難しいことはしなくても、ぶらりと外国に滞在するとか、バックパッカー旅行をすれば、だいだい、どんな国かは、わかるのだ。
■「グローバル化」をめぐる、日経新聞の論調は・・
ところで、最近のトランプ次期大統領に関する、日経新聞の報道を見て危惧するのは、まさに、「グローバル化」に関する話。
アメリカ本国の話に、日本の論理を使っている点だ。
日本経済の運用については、日本の論理を使うのは、OK。
ここは、日本。欧米とは、違う、という話。
しかし、アメリカ本国の経済政策に関しては、話は別。
アメリカ本国の経済政策に、アメリカの論理を使うのは、あたり前であり、日本の論理で話しても、仕方がない。ここは、アメリカだ、ということだ。
昨日の、日経新聞朝刊の1面見出しをみて、驚いたのだが、ここまで、対立を煽るというのは、「グローバル化」についての認識の違いが、あるのだろう。
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ニューヨーク6番街付近 |
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