NY1メルマガ2017.11.11「幸楽苑の店舗閉鎖は、デフレ激化が原因の可能性」

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幸楽苑の店舗閉鎖は、デフレ激化が原因の可能性
2017.11.11

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---きょうのご挨拶--------------

こんにちは。児島です。

ラーメンチェーンの幸楽苑の店舗閉鎖が、
大きなニュースになっています。

メディアの解説は、人件費の上昇や、
原料高。

しかし、これは、さらなるデフレの激化が、
日本で進んでいる可能性を示しています。


-------------NewYork1本勝負----



■ラーメンチェーン幸楽苑が大量に店舗閉鎖へ


ラーメンチェーン幸楽苑が、
約50店舗の大量閉店を発表しました。


デフレで出店を加速させてきた幸楽苑。


メニューは、400円だから500円台が中心です。


メディアの解説は、人件費の上昇や、
原料高による、採算の悪化というものが、
ほとんどです。


果たして、そうでしょうか?


今回の大量閉店は、幸楽苑でも、
売り上げを確保できないことを意味します。


人件費が、少々上昇しても、原料費が、高くなっても、
売り上げが伴えば、問題ないからです。


これは、デフレのゾーンが、さらに低価格へと移行した
可能性を示しています。



■下北沢駅前に富士そば


下北沢駅の、駅近の1等地で、改装作業が進んでいます。


何ができるかなと、見れば、「名代 富士そば」。


いわゆる、「立ち食いソバ」の業態です。
(最近は、「立ち食いソバ」でも、座り席が多い。)


富士そばは、首都圏で次々と出店、
多くの来店客で、にぎわっています。


価格は、かけそば300円、かけうどん300円から。


おおむね、300円台から400円台で、食事ができます。



そして、下北沢の「富士そば」予定地の向かいは、
マクドナルド。


マクドナルドは、以前のメルマガで書きましたように、
店内のデザインも、オペレーションも良くなり、盛況です。


マクドナルドも、一番低価格のハンバーガーは、100円。


プレミアム・ローストコーヒーも、Sサイズは100円です。


つまり、200円から、食事ができるわけです。


下北沢駅の、改札を出てすぐの1等地に、
マクドナルドと、富士そばが揃うことになります。



■成城で決まったテナントは、日高屋


東京世田谷区の成城学園前駅に近い場所に、
以前は、和食料理店(寿司など)がありました。


イイ感じの店で、何回か行きましたが、
閉店に。


そのあとには、ベネッセが入りましたが、
それも撤退に。


そして、落ち着いたのが、日高屋です。


やはり、いわゆる、デフレ業態です。


日高屋は、価格帯は、幸楽苑に近いですが、
いわゆる野菜たっぷりの、定食型の食事が人気です。


500円台から、600円台で、食事がとれるとあって、
連日にぎわっています。


日高屋には、ファミリーレストランでの食費が、
きつい層や、仕事帰りの1人客、グループ客が
訪れています。


つまり、ファミリーレストランで、
1000円前後のメニューが厳しい層や、
他のレストランで、1500円以上が厳しい層が、
大挙して、訪れています。


以前は、「ファミレス」がカジュアルだったのですが、
デフレが長引くとともに、
ファミレス業態は、相対的に「高級化」してきているわけです。


日高屋は、それを、うまく取り込んでいます。


しかも、成城でも、日高屋でないと、
テナントとして、やってゆけない状況ということです。



また、成城で、今回と同様の認識をもったのが、
ミスタードーナッツの改装でした。


成城の「ミスド」は、改装して、
高価格メニューに転換したのですが、
思うように、来店客がなかったようです。


それで、現在は、
以前と、ほぼ同じ価格帯のメニュー(低価格化)に戻りました。


これは、高価格には、消費者が、
全く、ついてゆけないことを示しています。


■コンビニのイートインが、飲食店の「脅威」に


さらに、コンビニのイートイン・コーナーが、盛況です。


最近、併設型の店舗が増え、200円から300円ぐらいで、
食事を済ませる人も、多くなっています。


また、最近よく見かけるのは、大きめのカップ麺で、
イートインする姿です。


コンビニには、給湯器がありますから、
カップ麺であれば、100円台の食事ということになります。


つまり、国民の所得は、思うように増えておらず、
コンビニで、200円から300円ぐらいで、
食事をする人が、増えています。



こうしてみますと、
価格帯が、400円台から500円台の、
今回の幸楽苑の大量閉店も、納得できるものです。


以前は、デフレ業態で、低価格であった幸楽苑が、
さらなるデフレの進行による、相対的な高価格化で、
競争力を失った姿が、透けて見えます。


つまり、これは、デフレの激化による、
幸楽苑の相対的な「高価格化」が、
原因であるということです。



※このメルマガは、長期の景気循環を念頭に、経済のファンダメンタルズについて書いたもので、
短期的な個別株式、為替の値動きを示唆するものではありません。
※情報の収集には、万全を期しておりますが、記事による、いかなる損失にも、責任を負うことはできません。

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