NY1メルマガ2016.12.30「コンドラチェフサイクルの行方は・・」

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コンドラチェフサイクルの行方は・・2016.12.30   

こんにちは。児島です。 以前のメルマガでも書きました、超長期の景気循環、「コンドラチェフサイクル」。ご質問をいただきましたので、今号は、この話題です。 ■コンドラチェフサイクルとは コンドラチェフサイクルとは、100年ほど前の、ロシアの経済学者、コンドラチェフが、分析したものです。西側・資本主義国の景気の、超長期サイクルを分析したもので、 長期波動の理論は、多くの支持を集めています。 50年~70年の経済サイクルの前半(30年間ぐらい)は、好況。サイクル後半(30年間ぐらい)は、不況です。

■ニコライ・コンドラチェフ(1892-1938)

1917年のロシア革命のあと、政権の要職も務め、ソビエト政権でも経済学者として活躍。しかし、集団農場への批判などで、スターリンの粛清の対象となり、銃殺。ソ連の悲劇の経済学者です。


■サイクルの見方は、様々

このコンドラチェフサイクルですが、経済恐慌の周期などに、ぴったり、あてはまります。このため、欧米の投資関係者の間でも、信奉者は多いです。

一方で、1つのサイクルの起点や終点を、何年と見るかは、識者の間でも、見解が異なります。このため、本によって、期間や、サイクルのあてはめ方が、違ったりする、ということです。あの本では、こう書いているけど、こっちは、こうだった、という感じです。

ですから、きっちり、何年と決めるよりも、社会情勢などを勘案して、「時間の帯」で考える方が、よいかと思います。




■2016年は、どの位置?

2016年を考えるうえで、まず起点をどこにするか、です。1929年のNYウォール街の大暴落と世界大恐慌。1939年~1945年の第二次世界大戦。この頃は、明らかに、「底」ですね。

そして、日本の神武景気は、1954年末(昭和29年)~1957年(昭和32年)。

岩戸景気は、1958年(昭和33年)~1961年(昭和36年)。

いざなぎ景気は、1965年(昭和40年)~1970年(昭和45年)。

このうち、神武景気は、白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫が「三種の神器」といわれた、空前の好景気。神武景気と、岩戸景気の間には、「なべ底不況」がありますが、長さは、短いです。ですから、この景気の良い時期は、コンドラチェフサイクルは、上昇しています。


こうした変化を見ますと、実体経済の上向きの起点は、1945年~1950年前後が、妥当となります。場合によっては、1935年~1940年ごろに、既にサイクルは底を打っていた、という見方もできます。

それで、日本のバブル崩壊が、1990年。神武景気から見ますと、やはり、いい時期は、30年余り、です。

バブル崩壊後は、良くなかったですね。金融危機、デフレ不況、リーマンショック。それで、ようやく、現在は、戦後70年あまりですから、やっと1周まわった、という頃です。

1945年から計算しますと・・

1945+60=2005

1945+70=2015

サイクル70年説をとれば、2015年が、転換点です。そして、景気は良くなり、10年後には、神武景気のように、いわゆる、国が始まって以来の、空前の好景気が起きている、となります。

アベノミクスでの日経平均株価2万円は、生活実感としては、全く感じられませんが、経済の先行指標かもしれないわけです。

今は、1945年と同じで、国民生活は苦境にあるのですが、これから、2050年ごろまでは、日本の景気は、非常に良くなることを示しています。ちょっと信じにくいですが、これまでの恐慌状態の逆、ですね。


■転換期には、産業革命が起きる

そして、恐慌状態から、経済が上昇するときには、産業革命が起きます。めざましい、発展が、起きるわけです。AI(人工知能)なのか、水素なのか、何かが、飛躍するわけです。

前回は、コンピュータ革命といわれています。最近の日本は、貧困化を背景に、痛ましい事件も相次いでいますが、もう少しで、社会が変化するはずです。

サイクルが、あと5年先だった、といわれれば、がっくりきますが、たぶん、株価がいったん上昇しているので、転換点は過ぎていると思います。



※その後の分析で、筆者は、1940年から1980年までの40年間がサイクル上昇期、1980年から2010年までの30年間がサイクル下降期という見解を示している。上昇は遅く、下降は早い。

サイクルの方向性も、重要だが、座標軸で見た位置の影響も大きい。つまり、1990年のバブル景気は、サイクル自体は下降する中で、景気の位置の高さで現れた、「あだ花」ということになる。(2020年1月、追記)


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